障がい者支援講演会レポート障がい者支援講演会レポート

宮代町社会福祉協議会 障がい者支援講演会
『この町で共に生きる ~すべての人がこの町の人~』

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イベント概要

2016年11月22日、宮代町社会福祉協議会 障がい者支援講演会『この町で共に生きる ~すべての人がこの町の人~』が開催されました。

津久井やまゆり園の痛ましい事件を受け、このままにしておけないという気持ちになり、緊急に開催した講演会&交流会。職員、朝日先生、ご参加くださった皆様のおかげで、大変実りのある会となりました。

日時:2016年11月22日 13:30~16:00
 

【講演】

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『真の共生社会に向けて私たちのできること』
埼玉県立大学教授 社会福祉子ども学科 朝日雅也 教授
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障がいとはみんなのものである、と始められた朝日先生。障がいのある人・ない人を分け隔てない共生社会を目指す為に、現状がどうなっているか、国・県の動き、そしてこれから私たちの出来る事等を、実例やユーモアも交え分かりやすくお話をして下さいました。
 

【交流会】

軽食(パン・ジャム)・飲み物を囲みながらの楽しい交流会!

『私の愛している人・もの・こと』をハートのカードに書き、みんなでひとつのボードに貼るワークも行いました。

朝日先生と参加者の皆様の想い、喜びを分かち合えるとても良い会になりました。
朝日先生、皆様、本当にありがとうございました。

イベントの詳細レポートを以下にまとめましたので、ご興味おありの方は是非ご閲覧下さい。


レポート詳細を見る
 

講演レポート

1.そもそも障がいとは何でしょうか?

私のもの?あなたのもの?みんなのもの!
“目の不自由な人が乗っても、周囲が気にしない公共交通機関の仕組み”、“車いすの人は移動しにくい環境だが、多くの人が不便に思わないからそのままでいいんじゃないかという状況”が、障がいを持つと言われる方々に不便さを感じさせています障がいとは、その人だけではなく関係する人みんなものであると考える必要があります。

2. 社会障壁が障がいを作る

「社会的障壁」とは、障がい者基本法の中の「日常生活や社会生活を送る上で障壁となるような、社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のもの」のことです。
障がい者と言われている方も、環境が整えば障がいを感じなくて済みますし、自分でできることも増えます。社会的障壁が、障がいを感じさせているのです。

手話講演の内容は手話と筆記で同時通訳されます

3. 多様性を認め合う

金子みすずさんの“みんなちがってみんないい”という詩をご存知の方も多いと思います。これが多様性です。

「“障がいの無い”人は不便に感じない」事に、「“障がいのある”人が不便を感じている」という現状を理解をするということが大切です。それこそが多様性を認め合う、基本的な視線になるのではと思っています。
多様性を認め合う世界とは、つまり「共生社会である」という事です。

4.共生社会とは分けない・隔てない社会

共生社会とは:障害の有無にかかわらず、国民誰もが互いに人格と個性を尊重し支え合って共生する社会の事(内閣府)
共生社会を目指して、国も、県も、少しずつ動き出しています。

  • 『埼玉県障がい者支援計画の目標』
    障がいのある人が社会の構成員として、障がいのない人と分け隔てられることなく、地域の中で共に育ち、学び、生活し、働き、活動できる社会=「共生社会」の実現を目標とする。
  • 『障がい者差別解消法』(平成28年4月1日)
  • 『埼玉県障がいのある人もない人もすべての人が安心して暮らしていける共生社会づくり条例』(平成28年4月1日)

マザーテレサのこういう言葉があります。「愛の反対はなんでしょうか、憎しみでしょうか、不理解でしょうか。いえいえ、無関心です」切り離さず、関わる事で、初めて理解が生まれます。

5. 思い切って何がしたいかを表現しよう

時代は、合理的配慮の提供
障がい者権利条約というものがあります。これは、私たちのことは私たち抜きで決めないでください”というスローガンを合言葉に、世界中の障がいのある方に関わるものです。

この条約の特徴をひとことで言うと、障がいがある人が“守られる人”から“権利を行使・主張し、権利を使っていく人”という立場に変わったという事。その時、支援を求める側、求められる側、双方が意見を交わし合い、過剰な負担にならない配慮を探っていく『合理的配慮の適用』というものが、いろいろな場面で求められます。

“今一番にしたいこと”を書いてみよう!

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ここで、皆さんに紙に今やりたいことを書いて発表するワークショップを行いました。
“音楽を聴きたい”、“パンを食べたい”等、いろいろな言葉が聞けました。

6. 人は存在していることに意味がある

同じ時代、同じ社会に生まれてきた者どうし。先ずはその存在価値を認め合うことが大切です。施設での痛ましい事件がありました。しかし、障がいのある人は施設にいるべき存在だということを、社会全体として、多くの人たちも考えてきたのではないか、と考えさせられました。

7. 支えられる人は支える人、支える人は支えられる人

どうしても社会では支援者と支援を受ける人を分けて考えます。
しかし、例えば障がいのある方が震災の時、最初は支援をされる側だったけれどもその内食事を配る窓口のボランティアで活躍をしていた、という事がありました。
支える人と支えられる人は、ぐるーっと円を描くように一巡をするんです。

8. 理解は出会いから

理解は大事ですが、出会わなければ始まらない。最初はぶつかると思います。

障がいのある人、ない人という分け方も、同じ共生社会の構成員なんだからどうでもいい事です。必要な人が何らかの支援を必要として、地域に体験や支援を受けて、お互いに当たり前になっていきます。

事件は残念でした。しかし私たちができることといえば、あそこから何を学び、本当の共生社会を築くためにははどうしたらいいか、ということを真摯に考えて、心祈りながら、進めていくことなのではないでしょうか。

 

朝日雅也 教授プロフィール

朝日雅也 教授
朝日雅也 教授

障がい者福祉、特に職業リハビリテーションを中心にした障がい者の就労支援を専門とする。

日本職業リハビリテーション学会会長、日本障がい者協議会幹事、東京都障がい者就労支援協議会会長などの要職をつとめ、現在では埼玉県立大学社会福祉子ども学科教授として、研究活動のみならず、様々な講演活動も行なう。

 

交流会レポート

質疑応答ののち、10分間の休憩、そしてお楽しみの交流会です。

交流会ではテーブルごとに、パン・ジャム・飲み物を頂きます。
ジャムは福祉作業所ひまわりの家さんの手作り!イチジク和三盆、ブルーベリーナス、リンゴシナモン、冬瓜マーマレードなど、ユーモアがあり趣向を凝らしたおいしいジャムでした。

冬瓜マーマレードのジャム冬瓜マーマレードのジャム

皆さん楽しそう♪

『私の愛している人・もの・こと』を書く

交流会ではハート型のカードを配布して、そこに『私の愛している人、もの、こと』を書いて、机ごとに発表をしていただきます。
“愛している”というテーマだけに、ちょっぴり照れたり笑ったりしながら、皆さん真剣に書いてくださいました。

グループ分けでわいわい

image9どれも素敵な言葉です

元気に発表する参加者さん

image11ストローをたくさん切って手でパラパラ落とすのが好きな参加者さん。綺麗!

ひとりひとりの発表が終わるたびに、わっと大きな拍手で会場が包まれました。
最後に、みんなでハートのカードを板に貼り付けます!

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思い思いの場所に、しっかりと優しく貼り付けて、誇らしそうな笑顔が印象的です。
あっという間に白いボードは皆さんのハートでいっぱいになりました。

朝日先生、皆さんのかかれた内容を見て、みやしろを頭文字に、言葉でまとめます。

みんなのえがおに
やさしさこめて
しあわせもとめる
ロマンチックな共生の町 みやしろ

閉会のご挨拶

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福祉作業所ひまわりの家のメンバーの皆さんの、笑顔の写真のスライドショーを見ていただきながら閉会の挨拶が行われました。

 

朝日先生の想い、社会の現状、これからの希望を共有し、
参加者の皆様の想い、喜びを分かち合えるとても良い会になりました。

朝日先生、皆様、本当にありがとうございました。

 

2016年11月22日

宮代町社会福祉協議会 障がい者支援講演会
『この町で 共に生きる  すべての人がこの町の人~』


 

講演・イベントのもっと詳しい内容について、pdfにまとめさせていただきました。ご興味おありの方は、どうぞご閲覧下さい。